どうも、ウオズミです。
サラリーマンをしていますが、「適応障害」という病気にかかり2017年1月~5月まで4ヶ月ほど休職を経験しました。
休職中いろいろと調べましたが、この病気に悩む人は僕が思っているよりも多いみたいです。そこで、僕が経験した適応障害という病気についてまとめていきたいと思います。
そもそも適応障害とは
適応障害は、ある特定の状況や出来事が、その人にとってとてもつらく耐えがたく感じられ、そのために気分や行動面に症状が現れるものです。
適応障害(てきおうしょうがい、英: Adjustment disorder:AD)とは、はっきりと確認できるストレス因子によって、著しい苦痛や機能の障害が生じており、そのストレス因子が除去されれば症状が消失する特徴を持つ精神障害である。
厚生労働省とWikipediaによると、上記のような病気とのことです。
要は、「何らかの原因によって」「ある環境に適応できない(障害がある)」から適応障害というのですね。
余談ですが、適応障害についていろいろ調べてみると、雅子様も苦しまれた病気とか。やはり皇族の関係者ともなると僕なんかでは想像もつかないほどのストレスにさらされるのでしょう。
2004年のことらしいので、当時中学生の僕はあまりこのニュースのことを覚えていないのですが、それなりに大きく報じられていたようです。
僕は普通の一般家庭に生まれ育ったのでその辺のストレスとは無縁でしたが、
残念ながら仕事が原因となり適応障害を発症してしまいました。
仕事のストレスによって精神的肉体的に調子を崩しどうしても職場へ行くことができなくなり、休職を余儀なくされたのでした。
しかし適応障害の特徴として、ストレス因子から離れることができれば症状は次第によくなる傾向にある、というのがあります。
僕も一時は夜まったく眠れず、職場に向かおうとすると涙が出てきたり嘔吐したりと散々でしたが、仕事が休みのときは元気でしたし、休職に入ってからは次第に回復できました。
状態が悪い時期はずっと引きこもって寝てばかりいましたが、回復するにつれ買い物や旅行、仲のいい同僚との飲み会などもできるようになり、徐々に働く意欲も湧いてきました。
適応障害の症状
適応障害による代表的な症状としては、
- 不眠
- 抑えられない不安感
- 抑うつ気分
- 食欲不振からの暴飲暴食
- 過度な飲酒
- 激しい動悸
- 嘔吐
- 涙もろくなる
- 頭痛
- 非常に簡単な凡ミスを頻発させる
- ギャンブルにのめり込む
- 無謀な運転をする
- 周囲に暴言・暴力をふるう
などが挙げられます。
僕自身もほぼ同じ症状に苦しみました。
特に動悸と不安感が強く、職場に行くことが耐えがたいほど苦痛でした。
また無理やり職場に着いても、頭が真っ白になり今までできていたごく簡単な仕事もまともにできないような状態になってしまったのです。
ちなみに後から聞かされたのですが、僕が心療内科に通い始める直前の頃(2016年12月中旬)、
「なんかウオズミの様子がおかしい」
と噂が立っていたらしいです。
自分ではどうにか取り繕っていたつもりでしたが、やはりはたから見ても異常な様子だったのでしょう。
心療内科に駆け込み、休職をするという決断ができて本当によかったと思います。
※ただ一点、心療内科を受診すると生命保険の契約ができなくなることがありますので、そこだけは事前に注意することを強くおすすめします。
また過度な飲酒もしてしまい、肝臓をはじめとした各種数値がだいぶ悪くなってしまいました。直接は関係ありませんがやはり注意すべきでしょう。
適応障害の原因
適応障害の特徴として、原因がはっきりしているというものがあります。
ではその原因とは何か?
「社会生活上のストレス」が適応障害の原因であると言われています。
非常にざっくりとしているのですが、逆にいうとどんなストレスでも感じる人によっては適応障害を引き起こす原因になりえるのです。
あえて例を挙げるならば、
- 昇進や転勤で新しい職場環境に馴染めない
- 結婚して義理の両親と同居を始めた
- 進学先・転校先の人間関係がうまくいかない
- ペットを亡くした
- 失恋した
などなど、およそ人生という道を歩んでいく上で避けられないストレスが適応障害の主な原因になることがあります。
色々な要因が重なり、自分の心の許容ラインを越えてしまったとき、ふらっと病気にとりつかれてしまうのでしょう。
まあ、多くが人間関係の悩みにカテゴライズされちゃうわけですけど。
人間の悩みは金と健康と人間関係がすべてみたいな言葉をどっかで聞きましたが、その通りですね。
このストレス社会です。
実際適応障害になってみて分かりましたが、ほんとに何がトリガーとなっても、そして誰がかかってもおかしくないくらい今の世はストレスに満ちているなと思います。
気づかないうちにストレスをため込み、心身が蝕まれていくということもありえます。
最近体調がおかしいな?
精神的に不安定化も?
と思ったら、一度生活や環境、仕事について振り返ってみてください。
適応障害の治療
僕は休職中、心療内科で処方された「不安をやわらげる薬」「睡眠をたすける薬」の2種類を飲んでいました。
どっちもそんなに強くはない、いわゆる初心者向けの薬とのこと。
(「睡眠をたすける薬」のほうは現在服用していませんが、「不安をやわらげる薬」のほうは復帰した今も続けて飲んでいます。徐々に減ってはいますが)
「もっと強い薬飲んで無理やりにでも出勤!」
ということは絶対したくなかったので、処方された薬を飲みつつ今後について会社と粘り強く相談しました。
治療についてですが、まあぶっちゃけプロが言うことを疑っても精神衛生上よくないので、薬飲んで体調悪くなったとかでない限り先生の言うことを聞いておくのがベターかなと僕は思います。
なので僕は自分が飲んだ薬についても名前以外分かりませんし、それで徐々に回復できたのでそれでよかったと思っています。
あとは、規則正しい生活と適度な運動を心がけ、自分の心が落ち着く過ごし方をすることが回復への近道です。
なるべく昼夜逆転や暴飲暴食は避けましょう。
骨折とかインフルエンザなら、ひたすら安静にしているのがベストなんでしょうけども、この適応障害という病は「心」あるいは「脳」の病気です。
なのであまり寝てばっかりいるのも逆に気が滅入ったり生活リズムが崩れたりするリスクがあるので、動けるようであれば多少何かしらの行動をするのがよいかと思います。
僕は気力が戻ってきたら、筋トレとランニングをしていました。
やはり長い間休んでいると体力がガタ落ちしていたので、体力づくりとしても役立ったかなと思います。
ただもちろん、僕もそうでしたが状態が悪いと「ベッドから動く気力もない……」という時期もあるでしょう。
そういう時はムリせず、気力が回復するのを待ちましょう。
「心」が弱っているのですから、なるべく心に負担をかけないような生活、
言い換えれば心の赴くままの生活をすることが回復への道なのかなと思います。
適応障害は「甘え」ではない
ところで僕は休職していた4か月間、わりと自由に風の吹くまま気の向くままといった生活をしていました。
そんな生活の中見出しのような言葉がまったく気にならなかったかというと、もちろんYesとは言えません。
「甘え」
ネット上でも現実世界でも、そういう心ない意見を見たり聞いたりする機会は多いです。
たしかに休職中の僕は、旅行をして女の子とデートして、仲いい友達と飲みに行っていました。とても楽しかったです。
一方で、休職中だから当然といえば当然ですが、元気に遊べていたのに仕事は一切しなかった。
「遊ぶ元気があるなら仕事しろや」
とどこかの誰かに怒られるかもな、という漠然とした不安はありました。
「自分は甘えてるのか?
怠けてるのか?
サボってるのか?」
正直、休職中にそれを考えて気分がどん底まで落ちることが何度もありました。
けれどもやっぱり、自分が甘えていたのだとは思いません。
(思わないようにしてます)
だって今までの人生ずっと、大学卒業して社会人になってからも、僕は常に
「授業やだ。さぼりてえ」
「仕事したくねえ。さぼりてえ」
と思いながらもさぼらずに通学通勤を続けてきたのです。
きっと僕だけでなく世の中の多くの人が同じ思いを抱えながら学校なり会社に通っているでしょう。
そりゃ本心は仕事なんか行きたくないっすよ。でも生きるため、お金のために仕方なく仕事するんです。
でもそういう普通の人は、職場に行きたくなさすぎて泣いたり吐いたりしないじゃないですか。
仮にこれが風邪からくるゲロだったとしたら、そんな状態の奴に仕事しに来いって普通言わないじゃないですか。
それを考えると、やっぱりこの適応障害というのは深刻な病気の1つなんだと僕は思います。
休むことは甘えなんかじゃない。
僕は声を大にして主張します。
心の病の恐ろしさ
また、こういう精神の病だと状態がよくなっても「完治」とは言わずに「寛解」と言うのだそうです。寛解とは簡単に言うと「まあ病状よくなってるね」というような状態です。
つまりケガや普通の病気と違い「完治」できない。一生付き合う可能性のある病気だということです。
今は状態がいいけどいつ悪くなるか分からないなんて、本当に怖いです。
幸い職場復帰できて徐々に仕事を始めているけれど、また何かの拍子に心が壊れてしまうかもしれないというのが心から捨てられません。
一旦よくなったのにまた悪くなるかもしれないなんてまるでガンみたいだなと、勝手ながら思いました。
うつ病や適応障害といった病気は、ストレスに蝕まれた現代社会が生んだ新たなガンなのかも、という気がします。大げさかもしれないですけどね。
以上、ウオズミでした。