およそ2年という期間を経て、ようやく発売されました俺ガイル12巻!
いやー待った待った。
そして13巻が早くも待ち遠しい。
ネタバレ全開で感想をつらつら語っていきます。
未読の方はご注意ください。
↓
あらすじ
たとえ、その選択を悔いるとしても。
バレンタインデーのイベント、水族館での雪の日を経て、自分たちが踏み出すべき一歩を定める八幡たち。
そんな奉仕部に、ある大きな依頼が持ち込まれる。
その依頼に対して、今までとは違ったやり方で取り組むのは、三人にとっては自然な流れのはずだった。
それが、自分たちの求めていることなら――。
たとえ、その選択を悔いるとしても。
時間の流れがいつか自分たちを大人にするのかもしれない、出会いと別れを繰り返して人は成長するのかもしれない。でも、いつだって目の前には「今」しかなくて――。
雪乃、結衣、八幡。それぞれの想いを胸に抱えながら、各々が選択する「答え」とは。
新たなる青春群像小説、物語は最終章へ。Amazonより
前巻終盤、水族館に行った雪の日の続きから第一章が始まります。そこで雪乃は親と向き合うことを決意。
第二章では酔っ払ったあねのんこと陽乃とちょっとバトル。
第三章は小町と川なんとかさん。小町が可愛い。
話が大きく動き始めるのは第四章からでした。生徒会長のいろはがプロムをやりたいとか言い出します。そこで雪乃が「奉仕部としてではなく個人的に」いろはに協力することに。
第五章で小町(と大志)が無事総武高校に合格。僕的には一番泣けた。基本的にはいろはすメインの章だったのだが、合格を泣いて喜ぶ小町に感動しすぎていろいろぶっ飛んでしまった。今巻ではいろはすのあざと可愛さはやや鳴りを潜めていた感がありますね。
第六章では雪乃の母がプロムに物言い。不穏な空気が漂いだし、第七章で案の定と言うかなんというか、「学校側がプロムを中止にする判断をした」情報が入ってきます。それを聞いて雪乃を助けるため動き出す八幡。そんな八幡を見送り一人涙する由比ヶ浜。
最後は悲しい由比ヶ浜のモノローグで締められ、物語は13巻へ。
感想とか
「成長」とか「変化」が主なテーマだったのかなと感じました。
雪乃が親と向き合うと決意したこと、またプロムの手伝いを自分でやってみたいと言い出したこと。ラストであねのんに言われるまでもなく共依存の関係にあった主人公3人でした。特に雪乃の八幡への依存心は巻が進むごとに増していった状態で、今巻での決意。胸を打たれました。
小町もすっごい大人になったなあと思います。八幡にご飯を作ってあげてから三つ指ついて八幡に感謝の言葉を伝える姿! 何あれ?お嫁に行っちゃうの? あんなもん八幡じゃなくても泣くやろがい!
中学生にとって高校受験は一大事。それを乗り越えた後にまず感謝の言葉を言えるなんて小町ちゃん大人ですわ。
そして八幡自身。今巻はとにかく色んな方面から「お兄ちゃん」であることを指摘されまくり。ラストでそんな自分をようやく認め(?)、それを脱却しようとする意志を見せたように読めました。
物語が終盤に近付いているということもあり序盤の軽快なコメディ色よりもシリアスな雰囲気で、登場人物たちの葛藤する様は読んでいて苦しくなることもありましたが、全体通してすごく満足でした。欲を言えば刊行スピードをもっと上げて欲しいくらいですかね。
雪乃エンドか?
あねのんに対して「親や将来のことをちゃんと考えたい。話し合いたい」と意思表示した雪乃ですが、あねのんは不満げ。というのもあねのんが求めていた決意というのは将来のことではなく奉仕部3人の関係性とどう向き合うかというものだったからでしょう。
結局、今巻でも3人が今後どう関わっていくかは明らかになりませんでした。
正直葉山と雪乃の過去とかいろいろ見えない部分があるから何とも言えない状態ではありますが、ラストで由比ヶ浜は実質的に身を引いて戦線離脱。
いろはすはどんどんグイグイ来てますが、途中参戦のヒロインとくっつくってのも考えづらい。
戸塚は残念ながら男。
ということで、雪乃エンドもしくは八幡は誰ともくっつかないエンドになるんじゃなかろうかというのが現状での僕の予想です。個人的にはいろはすエンドが見たいけどなあー、無理やろなあ
小町は天使
とまあ物語の真面目な感想はここまでにしといて、小町の話をしよう。
今巻の小町はとにかく天使だった。
上でもすでに書いた、受験後に八幡に改まってお礼を言うシーン。
そして合格発表の日に、嬉しくて八幡の胸で号泣するシーン。これがほんとによかった。最初はケロッとした顔、からの緊張の糸が切れたように八幡にすがりつき涙する姿。こちらまで泣かされました。
僕ももちろん受験を乗り越えてきたわけだから、高校・大学受験の辛さや合格の喜びはよく分かります。なんも関係ない受験の話でも泣けるんだから小町ちゃんが受かったらそりゃ泣けるわな。
このシーンは第五章でいろはす章だったのです。「わたし、先輩の妹じゃないですからね」という新たなあざとワードが炸裂したにも関わらず、小町の感動には勝てなかった。
僕妹キャラとか全然好きじゃなかったんだけどなー、おかしいなー。小町の兄になりたいぞ。
13巻はよ
色々書いたけど僕が言いたいことは「早く13巻が読みたい」ということ。
なんかまた数年待たされそうな気がして不安ですが、信じて待つしかねえな。うん。
以上。