冬目景の作品、ACONY(アコニー)。
全3巻。
実はこれが冬目作品で1番面白いのでは?
とたまに思う一作です。
母親が海外へ赴任するため、祖父のいるしきみ野アパートに越してきた空木基海は、紫色の髪をした少女アコニーに出会う。アコニーはある実験の事故で死んだはずだったが、年を取らない体として父親とアパートに住みながら、事故以来行方不明となった母親を待っていたのだった。しかし、基海の母親がその実験について追っていることを知ると、基海とアコニーはアパートに住む不可思議な住人たちと不可思議な日常を過ごしながら、アコニーの母親の行方を追うこととなる。
すごいざっくりアコニーについて説明すると、
変なアパートに引っ越してきたら、
変な女の子と変な住民と知り合いになって、
変な出来事に巻き込まれていくお話です。
こういうアパートものっていうんですかね、
○○荘とか○○アパートに引っ越してきたことで話が始まる系の漫画好きです。
たぶん元祖はめぞん一刻なのかな?
アコニーのキャラはあそこまで変ではないですが笑
個人的にはもっと続いてほしかった。
しかし7年かけて3巻しか出てないので、
冬目景としてはこのコメディー調の話づくりは苦手なんだろうか。
それとも単に飽きた?
ぶっちゃけ「マホロミ」でやったエピソードはうまくやればアコニーで使えたんじゃないかと思ってそんなにマホロミが好きでない僕としては少し複雑です。
以下ネタバレあり。
全体を通しての感想
3巻はだいぶ激動でしたね。
アコニーのママの謎が一瞬にして解けたり、
モトミが引っ越して物語が終わったり。
アコニーママの件は、まあ投げっぱなし感が冬目景らしくて嫌いじゃないですけどね。
アコニーという作品の空気感とも合ってるし。
逆に他の冬目作品に比べたら、よく風呂敷を広げすぎずに畳んでくれたなくらい思います笑
しかし唐突に物語が終わるのはだいぶ残念ではある。
終わり方自体はものすごく好きなんですけどね。
この時間が止まったようなバケモノの巣窟で
どうかこの風景はいつまでも変わらないでいてほしい
願わくばアコニーが大人になって
僕がうんと年を取るまで
(中略)
「ACONY」3巻より
なんと言うか、この爽やかかつ少しさびしいポエム。
現代チックでありながらやはりファンタジーであったんだなあと。
でさ、別に時間が止まったようなアパートを舞台にしたファンタジーなら、
休載挟みつつもうちょっと連載してくれてもよかったんじゃない?
というワガママな思いを抱かざるを得ません。
(でもそうなっていたらこの素敵な最終回を見れなかったかもしれないというジレンマ)
残念だなあと思いながら、だからこそいいのだと思う方がきっといいのでしょう。
アコニーの愛らしさ
冬目作品のヒロインの中でも、
アコニーは上位に入るかわいさがあると思います。
実年齢23歳でありながら中学生のモトミと同レベルで言い争うところとか。
もし彼女が見た目通り14歳くらいだとしても僕は彼女が好きだと思いますが、
この「実は23歳」という微妙なギャップがなんかいいんですよね。
多分理解されないけど笑
「ACONY」1巻より
ちなみに僕が初めてアコニーを読んだときは22歳でした。
気づいたらもう25歳です。
リクオは何歳だっけ。
もーすぐ追い越してしまいそうだな(白目)
冬目景を読んでると、時間が止まったような錯覚に陥ります。
それがいいんでしょう。
ノスタルジーに浸りたくなった時にぴったりの作品です。
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