やや暗い雰囲気が多い冬目作品の中で、恐らく一番ハートフルでゆるいマンガがこの『ももんち』だと思います。
作者があとがきで語っているように「昔の少女漫画」といったテイスト。
美大を目指して浪人中の主人公・岡本桃寧(おかもとももね/もも)の成長や恋を描いています。
浪人生活が始まった春から物語がスタートし、大学入学直前の翌春までの1年間、季節ごとに1話完結スタイルで話が進んでいきます。
この作品の嬉しいところは、ちゃんと1巻できれいに完結していること。
まあ完結まで3年くらいかかってるけど。笑
以下ネタバレ注意
主人公の「もも」
『羊のうた』の八重樫を幼くしたような外見。
感想はこちら↓
性格はそれに輪をかけて頼りなく、幼いところがあります。まあそこがかわいいんだけど。
また恋愛経験皆無なのに序盤で予備校の講師に惚れてはすぐ失恋したりと、いろいろおっちょこちょいな様子。
たまに見せる謎な行動もあり、容姿や性格の幼さもあいまって予備校の女友達からは妹のような扱いをされる子です。
「ひゅう、あんみつー」
ももんち』
踊り場で踊ってみたり、
『ももんち』
しゃくとりむしになってみたり。
たぶん現実にいたら僕はあんま好きじゃないだろうな。笑
でもこの世界のももはすごくかわいい。
そんなももが、物語の中盤に男の子と出会います。
それが松本くん。
最初はちょっと怖いなあ……と苦手意識を感じていたももですが、
あるきっかけから彼の優しさに気づき、だんだんと心惹かれていくようになります。
しかし松本くんも奥手な上に、ももは松本くんにはもう恋人がいると思い込んでいる。
互いに意識しながらも全然進展しない2人の関係にやきもきさせられます。
まさに昔の少女漫画のよう。(昔の少女漫画とか読んだことないけども)
これリアルタイムで読んでたら絶対前の話忘れる。
(3年かけて不定期連載。しかも全5話)
しかし、最後の最後、ついにももが勇気を振り絞ります。
東京と関西で進路が離れ離れになってしまう松本くんが引っ越す日。
頑張って追いかけて、思い(?)を告げるもも。
以前松本くんに作ってもらったニワトリ小屋のこと。
少し回りくどいというか甘えん坊というかって感じのセリフですが、これがもうももらしくてすごくよい。
そしたら松本くんの返事は、
「その時は帰ってくる」
ですって。
そして、
「連絡くれたらいつでもどこにいても、最優先で帰ってくるから。約束するから」
と続く。
男前か!
もう最後の松本くんが王子様すぎてヤバい。
そしてラスト。
松本くんがいる関西に遊びに行くことを楽しみにしながら、次の季節へ。
で終わり。
非常にきれいで、心が洗われるようです。
恋してえなあ。
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