amazonより
私です。
『Just Because!』について
2017年冬アニメ。
2017年10月より放送のオリジナル青春アニメ『Just Because!』の原作小説。高校生活、残り3ヶ月。告げられない想い、受験や就職、将来への不安……消化するだけだった日々に淡い輝きが差す。
高校三年の冬。残りわずかとなった高校生活。このまま、なんとなく卒業していくのだと誰もが思っていた。突然、彼が帰ってくるまでは。中学の頃に一度は遠くの街へと引っ越した同級生。季節外れの転校生との再会は、「なんとなく」で終わろうとしていた彼らの気持ちに、小さなスタートの合図を響かせた――。2017年10~12月に放映となるテレビアニメの原作小説。湘南を舞台にした青春群像劇を、アニメのシリーズ構成・脚本を手掛けた鴨志田一が執筆。
※本書は「ダ・ヴィンチ」2017年10月号~12月号の連載に、書き下ろしを加えたものです。
amazonより
オリジナルアニメなのに原作ってよくわからんな。
まあいいでしょう。
『さくら荘のペットな彼女』の鴨志田一が脚本、『月曜日のたわわ』の比村奇石がキャラデザ。というタッグでお送りされる一作。
つまらんわけがない!
青春群像劇とか冬のちょっと切ない雰囲気のPVとか僕の好きな要素しかなかったので放送前からかなり期待しておりました。
そして案の定クソおもろい。
アニメは今んとこ7話が終わったところですか。2週間待ったので尊みもひとしお。そしてめちゃくちゃ気になるヒキ(美緒の「ダメ」な)で終わった為に僕の中で話題沸騰。
そういや本のほうも発売やん!
とそのままの勢いで購入。いやー電子書籍ってほんと便利ですね。
『Just Because!』原作ネタバレ感想
ここからネタバレ注意。
特に、まだアニメで放送してない後半について書きたいですね。
・瑛太が熱い
・小宮かわいい
・予想通りの小宮敗北、美緒勝利
・ラストがちょっとひねっててよかった
・やや駆け足だったかな?
というのが僕の感情のハイライト。
瑛太の主人公感
まず瑛太。
まあね、最初から冷めてるようで熱いものを持っているのは分かってたけど、どんどん主人公感が出てきて非常によかった。
アニメのほうだと序盤は陽斗が主人公か?ってくらいだった一方、原作内では基本的に瑛太と美緒視点で描かれていたってのもそう感じた一因とは思いますけども。
美緒も小宮も、瑛太に惹かれる理由がすごいわかる。こりゃ惚れるわ。このへんの心の機微を丁寧にやってくれると助かります。誰目線だよって感じですが。
「陽斗に勝ちたい」という思い、好きな女が好きだった男に勝ちたいと思うのはもう理由なんかないですよね。(という解釈でいいのかな?)
序盤からホームランが決意とかの象徴のように使われていたわけですが、最後は瑛太がホームランをかっ飛ばします。
陽斗が何回もトライしてようやく打ったホームランを一打席勝負で打っちゃうあたりはややご都合主義なところもありますが、疾走感がよかったのでセーフ。読んでる間は気になりません。
主人公が魅力的かどうかは作品の魅力に直結するわけで、僕にとって瑛太はとても魅力的な主人公(青春群像劇だけど)でした。瑛太が主人公だったからこそこういう物語になったのだと思います。
小宮かわいい
とにかく小宮がかわいい。
正直最初から好きでした。
好きなことに向かってひたむきなところ、そのためにはあえて空気も読まず強引にいくところ、1人だけ学年が下でどう見ても負けヒロインなところ、その他もろもろたまらないキャラです。
小宮はいつから瑛太のことが好きになったんでしょうか。
最初に写真を撮ったときから実はもうその芽があったと僕は思います。いくらコンクールのためとは言え、それだけであんなにグイグイ来ないやろ。多分。
ホントの最初は「魅力的な被写体」としか見てなかったのかもですが、そういうふうに思うってことはやっぱ、ねえ?というわけで僕は小宮は瑛太に実は一目ぼれしてた(自覚なし)説でいこうかと思います。
また、あえて美緒に宣戦布告するとか、「コンクールで賞取ったらさ。私もえーた先輩に告白する」とか、とにかくまっすぐぶつかろうとする姿がとても健気でした。
読んでる側としては完全に「あーそれ負けヒロインがやるやつ!」と思い切なくなるのですが、それが小宮の魅力。ずっと「泉先輩」呼びだったのをここで名前呼びに変えてきたのマジえぐい。好き。
そしてラストの撃沈。涙をこらえて最後は笑うんです。
「だって、そういうえーた先輩を、私は好きになったんじゃん」
ほんと最後まで王道の負けっぷりでした。しかしかわいそうとか惨めとか思いません。立派です。グッドルーザーに幸あれ。
ラストらへん
瑛太が翠山大(美緒の第一志望)を受けるのは割と最初のほうから示唆されていたんですが、終盤になって美緒が上叡大(瑛太が推薦決まってる大学)を受けるのは少し意外でした。
いつ決意したんでしょうか。やっぱり瑛太と小宮のデートに鉢合わせた時でしょうか。
しかし付き合ってもない奴のために受ける大学のランク上げるってのも思い切った話だ。まあ私立だし併願できるから翠山も受けてたのかな?
まったく本筋とは関係ないですが、推薦決まってる瑛太が他の大学に行くってことは、推薦漏れした他の人とか来年以降の後輩に非常に迷惑かかることなので現実だとあんまり褒められた行為じゃないなーと思って軽くモヤモヤしてたので、瑛太が翠山落ちて変にほっとしました。その辺はもう少し描写が欲しかった。
特に大学に行きたくても行けない(アニメ版)描写があった陽斗もいるわけだし、あまりにもサラッと流れたなってのはありますね。「推薦蹴って他の大学受けるってどういうことか分かってんのか!?」くらいの一悶着はあるかと思ったのですが。
原作の残り分量に対してアニメの話数に余裕があるので、アニメ版で掘り下げてくれたら嬉しいです。
まあそれはさておき。
陽斗との勝負を終えて待ち合わせの場所に向かったらもう美緒はいないってのはビビりましたね。「この残りページ数でどうすんの?」てメタいけど率直に思いました。
そして最後の章。
結局美緒に会えずじまいだった瑛太。大学に入学して、4月の終わりになっても美緒に送ったラインは既読がつかない。山崎まさよしのように美緒のことをいつでも探してしまう。
からの突然の再会。そして告白。
……ちょっと駆け足すぎんか!?
いやラストシーンはめっちゃよかった。しかしそこに至るまでが何か早い。
これの前にもうちょい色々エピソード挟んでからラストシーン入って欲しかったなー。
「ホームラン打ってそのまま待ち合わせの場所に駆けつけて告白」という誰もが思うラストをひねってきたところはすごいいいなって思ったんですけど、最後の最後やや消化不良感は否めないです個人的には。
ここも是非アニメのほうではいい感じにやってもらいたい!
とまあいろいろ書き散らかしましたが、全体としては大好きです。
またこの世に名作が生まれてしまったか、、、って感じ。
この原作がアニメでどう動くのか、比較できるようになったという大きな楽しみもできたので、しばらくはこれで戦えますね。
久々に円盤ポチっちゃおっかなーどうしようかなー。買ったらレビュー書きます!
以上。