どうも、ウオズミです。
ゴルフマンガがめっちゃ好きです。
中でも面白いのは何と言っても『風の大地』
プロゴルファー沖田圭介が運命に翻弄されながらもひたむきにゴルフをする姿には感動させられる、ゴルフマンガの金字塔的存在です。
また、物語1話1話は非常に面白いのに、なぜかシュールな笑いを引き起こすところも魅力(?)のひとつとされています。妙に展開が似ていたり。長期連載のさだめというやつでしょうか…
そんな、風の大地にありがちなことについて語っていきたいと思います。
とにかく宇賀神さん
宇賀神正行(うがじん まさゆき)
鹿沼CCに所属する料理人で、自身も以前は研修生であったが25歳でプロ入りを諦めた。小針プロと共に沖田の理解者であり、よき兄貴分。沖田のプロ入りを自身の夢とし、多くの助言や箴言を与えた。沖田のプロテスト直前には、自身が娘の次に宝物だと豪語していたジャック・ニクラウスからもらったマクレガーのドライバーを沖田に譲るが、肝臓癌に侵されていることが判明し、沖田のプロテスト当日に死去する。その後は沖田の回想と共に雲の形になるなど度々登場している。家族は、妻と娘のさやか。なお妻は宇賀神の死後、身ごもっていた子供とさやかと共に鹿沼を後にする。
沖田に大きな影響を与えた男の一人。
物語の序盤で死ぬも、沖田の回想でしょっちゅう登場。何かいい感じの助言を与えるシーンが多い。
宇賀神さん―――と空を見上げる沖田と雲にダブる形で宇賀神の顔が浮かぶ演出はもはや様式美。
とにかくリリィ
全英オープン参加時のキャディ。かつてプロゴルファーの男に裏切られてからというもの男性不信だったが、沖田とは分かりあえた。と思った瞬間事故死。
以来宇賀神さん並に沖田の回想に登場。麗子という妻がいながらあまりにもリリィを思い出す。沖田サイコパス説。
コースに立ってはリリィ、野菊を見てはリリィ。現在はリリィの妹が逆恨みで沖田にちょっかいをかけてきているが、それを受けてリリィ。
それでいて麗子と会っているときはまるで麗子しか見えないかのようなふるまいをする。
とにかくケガ
沖田が普通にプレーしたら300~400ヤードのティショット、アイアンキレキレ、パターも勇気あるストレートをカップの土手に当てて沈める、など他の選手が敵わないのでとにかくなんらかの負傷をさせてハンデを与えるのが風の大地。
全英オープンでは河内に手をクラブで殴られ打撲(現実なら河内が沖田を殴るシーンが誰にも見られないなどあり得ず、河内は即刻失格ものである)。
それ以降はずっと苦しむ筋肉骨膜剥離と苦戦を余儀なくされる。
その状態でメジャー大会2位になるのだから沖田は大したものである。
足首の泡立ち
筋肉骨膜剥離をやってからの沖田は、リハビリに励むもたびたびのトラブルでケガを再発してしまう。
その際に読者を不安に陥らせるのが足首の泡立ちである。何もかもうまくいっているように見えるときにふと(今、足首が泡立ったような感覚が…)みたく発症する。
それからしばらく何事もなく(やはりあれは僕の勘違い、臆病な心が見せた幻影だったのだ。僕は勇気で攻めていきます、宇賀神さん―――)となるのだが、たいていラウンド終盤で足首の泡立ちが再発。
唐突にやってくるので読者は常に心配していないといけない。
「膝の泡立ちが――――」
やたらと棒の球
小針プロから棒の球(風の影響を受けずに飛びどんなに速いグリーンでもベタピンでピタリと止まる球。相手は死ぬ)を伝授されて以降、沖田の必殺技の一つとなったもの。
最初はなんか一か八か的に打ってたのに(大抵成功)、いつの間にか普通に打てるようになっていたような気がしないでもない。
オーウェン兄も同じ技を持っているが、大体沖田のがいい結果になる。
沖田(ここは、棒の球しかない)
オーウェン兄「あそこから寄せられるのは私だけ!」
オーウェン弟「どうした沖田ァ!どうせ寄らねえんだからさっさと打ちなあ!」
→寄る。
→ポエム
という様式美。
オーウェン兄はめちゃくちゃ練習してそれでも20ヤードだか限定の技なのに、沖田はなんかあっさりできるようになる。チート級である。
やたらとピンデッド
ピンがどこに切られていようが風が吹いていようがハザードが近かろうが沖田には関係なし。
キャディがどんなアドバイスをしようが沖田には関係なし。
沖田(知勇と蛮勇があるとおっしゃいましたね、宇賀神さん(か木曽さんか小針さん)―――。ここは蛮勇で打っていきたい。逃げたくはない―――)
沖田(ピンデッド!)
→ベタピン
→ポエム
これも様式美。
だいたい、アプローチ時は棒の球、パー3のティショットとかはピンデッドと覚えとけばいいと思います。
ちなみに全米プロ編ではこの勇気が仇となり、最終18番でピンデッドに狙ったティショットが2度も旗に弾かれウォーターハザードへ落ちるという悲劇に見舞われ優勝を逃しています。
それでも沖田は変わらず勇気を持ち続けていますが。
やたらとストレート
そしてグリーン上。
どんなに速いグリーンだろうがどんなスネークラインだろうが、強くストレート。
リリィが何と言おうが強くストレート。そのせいでリリィが自信喪失するほどストレート。
沖田(ストレートに打っていきたい。勇気だ)
木曽さんとか「強い!強すぎる!外したらグリーン外まで転がるほどの強さだ!」
口が悪い悪役キャラ「はっはー!なんだそのノーカンパットは!緊張で狂っちまったかあ?池まで転がっちまえ!」
→カップの土手にぶつかってカップイン
沖田(宇賀神さん―――勇気を持てました)
→ポエム
という様式美。
やたら口の悪い悪役
とにかく沖田は口の悪い相手と勝負する羽目になります。
国会議員の腰ぎんちゃくだったり、オーウェン弟だったり。
ゴルフは紳士のスポーツなのでは?と彼らに問いたい。
上の2人ほどでないにしろ、メンタルクソ雑魚駆け落ち野郎こと長谷川や河内など、とにかく沖田をこきおろすこきおろす。
なぜ筆者はそこまでして沖田に苦難を起こすのか。
謎ポエム
人、何を求めて歩くのか
「あの御方はなァ、でっかい御方やったで。
男体山みたいな方やったなァ」
風が吹く
雲が流れる
沖田圭介、○歳と○ヶ月の夏。
完全に想像で書いたそれっぽいポエム。
風とか雲とか男体山とか夢とかを入れると、風の大地っぽくなります。
基本的に誰のセリフか分からないようになってますが、たまに明らかに土建屋のオッチャンが喋っているのが面白いポイント。
ネタにしたけど風の大地は名作
さて、ここまでさんざんネタにしてきましたが、誤解しないで欲しいのが、「風の大地はめちゃくちゃ面白い」ということ。
ゴルフ、ひいては人生とは何かを考えさせられる深い作品です。
僕が小さい頃(生まれる前か?)から連載していて今もまだ続いているというすげー作品です。
ネタにするだけでなく、ぜひ本編もじっくり読んでもらえたら、いちファンとして嬉しいです。
ちなみにマンガワンっていうアプリでけっこうなとこまで無料で読めます。
初期の沖田とかだいぶ今とキャラ違って面白いんで序盤だけでも読んでみてほしい。