今日のウオズミ

サラリーマンがいろいろ書きます

田中あすかというキャラクターがどうしても嫌いである

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響け! ユーフォニアム ~届けたいメロディ~

 


『響け!ユーフォニアム』というアニメを見た。

1期と2期。まだ映画のほうは見ていない。

割と面白かったと思う。巷で言われているほどにはハマれなかったが。

既にアラサーである僕から見ると下らないこと取るに足らないことで登場人物たちが悩んだり泣いたり、思慮の浅い愚かな行動をとったりしていたが、そこが魅力なのだと思う。

そういう意味で、ネットなどで「吹奏楽部のドロドロなどがリアル」みたいなレビューはその通りと思った。

そこは何の問題もない。むしろそんな彼女たちを愛しいとさえ感じた。(みんな好きな男子がいたりして「こいつら百合じゃねえんか!」という悲しい気持ちにはなったりしたけど)

 

ただどうしても不快で、好きになれないと言うよりも嫌いなキャラクターがいた。

それが主人公・久美子の先輩である田中あすかだ。

そもそもの立ち居振る舞いから、「あ、おちゃらけて見せているけど実は有能なタイプのキャラかな」という感じがしていた。別にそういうキャラを否定する気はないけど、ネガティブな面もリアルに描いた部活ものという物語において彼女のような人間は存在すべきなのかという点で、あすかのパーソナリティにはすごく違和感があった。

だってあんな奴いねえじゃん。いたとしても、中二病入った演劇部の腐女子だけだぜあんな感じでいるの。

他のキャラクターが、年相応に幼くて自分勝手なふるまいをしてて、見ていて「こいつら、、、」と思ったりしたけど、それはそういう作品だからいいと思う。

けどそこにあすかみたいなのが混ざるのはどうなんだろう。それでいて他の部員からは半ば神格視されているような位置づけ。

え?そんなに有能なのこの子。というのが全編(特に2期)見ての感想だ。

 

北宇治高校は、吹奏楽部が大して強くないのは作中で語られている通り。(以前クソな先輩がいっぱいいたせいで真面目な部員が大量に辞めたという話があったにせよ、そんなクソな先輩が実権を握っている時点で長年弱小であったことは想像に難くない)

そんな高校の中で演奏がうまいと言ったって、周りから神格視されるほどかねと単純に思う。

また偏差値的にも、「麗奈は進学コース」みたいなシーンがあったことから、全員が進学を目的としているわけではなく、従って高偏差値の進学校でないと思われる。

そんな、悪く言えばなんの特徴もない高校に、めちゃくちゃ優秀でカリスマ性もある人間が在籍しているという矛盾から、あすかの存在の意味不明さみたいなものを感じてしまうのだ。

(逆に、それほどの人物が北宇治高校なんかに入学しているという点で、凡人でしかない香織らその他生徒から神格視されてしまっているということを言いたかったのだろうか?それならそれでいいけど、説明不足じゃないかな)

 

吹奏楽が強くない高校というのは、母親がユーフォニアムに反対しているからという理由でまあ通るけど、

模試で全国30位以内に入るほど成績優秀な娘を、受験のために部活を辞めさせようとする母親がこの程度の高校に入れるかね。

過保護すぎて、家から近い高校にしか行かせようとしなかったとか?それにしたって「大学進学しない」選択肢がある高校しかないことないんじゃないか?多少アレでも進学校はあるんじゃないか?と感じた。

この辺は設定への文句というか違和感だけど、僕のあすかヘイトに拍車をかける点だ。

(原作を読んでいないので、解釈の違いなどがあるかもしれないが勘弁してほしい)

 

なんであんな奴をみんな慕ってるの?

ただの偉そうで自分勝手な嫌な奴じゃん。あげく、「みんなあすかを特別だと思ってたけど普通の人なんだ」みたいなさあ、1ミリも共感できねンだわ。

なにが「おうまえちゃんは愚かだねえ~」だよお前のが愚かだ。

優子が香織にソロを吹かせたくて騒いだり、麗奈が滝先生の亡くなった妻について訊いたりするのは、若さゆえの愚かさであり、好ましい行動とは言えなかったが理解できた。

けど田中あすかのは違うだろー。彼女の存在ひとつで、大きく作品のリアリティが損なわれたような気がしてならない。

 

などと下らないことをつらつらと書いてしまった。

まあ上でそれっぽく理由みたいなことも交えながらいかに僕があすかを嫌いかを語ったわけだが、恐らく上に書いた矛盾とかがうまいこと説明されていたとしても僕はあすかを嫌いだろうと思う。

もう喋り方からして嫌い。最初に部活見学で久美子たちと会ったときからやだなと思ったので、根本的に合わないんだろう。

男のオタクが『氷菓』の折木を見て「こいつオレっぽいな…w」と言っちゃう痛い話があるが、多分あすかが女オタクにとっての折木なんだなって感じがする。(ちなみに僕は折木は大好きだ)

ただ肝心の作品の感想や主人公の久美子の魅力についてでなく、田中あすかのことについてブログ記事を書いている時点で結局は僕自身も作中における彼女の存在感の大きさを証明してしまっている感があるのがなんともいえないところではある。

なんにせよ、面白い作品ではあった。未視聴の映画も見てみたいと思う。